だし (郷土料理) (Dashi Broth (local dish))

だしは、山形県内陸部の郷土料理。
野菜と香味野菜を細かくきざみ、醤油などであえたもの。
ご飯や豆腐にかけて食す。

作り方

よく冷やした野菜を、五ミリ大に荒くみじん切りにし混ぜ合わせ、醤油や日本酒、うま味調味料などで味付けし、数時間から一晩置く。
主にナス、キュウリなどの夏野菜と、少量のシソ、ミョウガ、ネギ、ショウガなどの香味野菜を用いる。
もっとも、身近な野菜であれば食材を選ばず、ニンジン、ピーマンなどの冷蔵庫の残り野菜を何でも使うことができる。
オクラやコンブ、納豆昆布を使って、粘り気を出すこともある。
各家庭によって、それぞれに異なった味付けがあるのも特徴。

食べ方

出来上がった「だし」は、大皿に盛られ、各自が適量を温かいご飯に載せて食べるのが一般的。
また、豆腐にかけて、冷奴の薬味の替わりとして食べられることも多い。
蕎麦つゆと同量に入れ、麺に絡ませる食べ方もある。

来歴

発祥の地は花笠音頭でも有名な尾花沢市。
尾花沢で「だし」と言う場合、「し」をほぼ「す」に近い鼻母音混じりの発音で「だす」と言う。
アクセントは「だ」におく。
山形県在住の米国人タレントのダニエル・カールが、日本放送協会のNHK教育テレビジョン「きょうの料理」で紹介し、全国に知られるようになった。
カールが紹介した「だし」は、この年に放映された「きょうの料理」のレシピで、もっとも視聴者からの問い合わせが多かった。

[English Translation]